夫婦別姓富山から勢いをワークショップ現制度の問題点報告 - 中日新聞

姓のあり方について話し合う参加者＝富山市のサンフォルテで

「多様性認める社会に」

　市民団体「選択的夫婦別姓を実現する会・富山」のワークショップが二十七日、富山市湊入船町の県民共生センター「サンフォルテ」であり、現状の婚姻制度や姓のあり方について意見交換した。　（山岸弓華）

　冒頭、会員が現行の夫婦同姓制度に伴う問題点を報告。名前に愛着があり、改姓によって自己喪失感にさいなまれる、公的書類の氏名変更手続きが煩雑などといった事例が紹介された。意見交換では「結婚したら女性が改姓するのが当たり前、という意識がある」「姓においても多様性を認める社会になってほしい」といった声が出された。

　夫婦別姓を巡っては最高裁が二十三日、「別姓を認めない民法と戸籍法は違憲」と主張した事実婚夫婦の申し立てを棄却し、同姓を定めた規定を合憲と判断した。

　実現する会の埜田（のだ）悦子世話人代表は「今回このような判決が出たが、他にも裁判は続いている。別姓に向けた勢いは盛り上がっている。富山から運動を進めたい」と話した。

　ワークショップにはオンラインを含め、県内外の約二十人が参加した。

　夫婦別姓について理解を深めるパネル展示が七月二十四日までサンフォルテで開かれている。